岡部 眞明 理事長
ご挨拶

東日本大震災から6年が経とうする、2017年3月1日「一社団法人 いわてテレワーク協会」は「一般社団法人 グローカルコミュニケーションセンター」として、新たな一歩を踏み出しました。
1000年に一度という未曽有の事態に、被災された皆さんが互いに助け合い、譲り合う姿は、世界中の賞賛を受けました。
震災のあった2011年以降、ノーベル賞を受賞した方は、12年の山中伸弥さん(医学・生理学賞)から昨年の大隅良典さん(医学・生理学賞)まで、7人いらっしゃいます。
日本人のノーベル賞受賞者は、25人で、そのうち科学技術分野で22人での方が受賞されています。特に、2000年の白川英樹さん(化学賞)以降は、毎年のように日本人の受賞が続いています。
ご本人の頭脳や努力は勿論ですが、日本人の受賞が多い理由に、その勤勉さや謙虚さが挙げられることが多いと聞きます。
これは、あの震災のときに皆さんが見せた姿と相通ずる日本人の国民性と言えるものです。被災地に古くから伝わる民俗芸能や祭りが人々の心をつなぎ、震災復興の梃になりました。震度7が2度も襲った熊本県地震でも、熊本城の再建が復興のシンボルになっています。クマモンもみんなの元気のもとになっています。日本には、多様な地域の文化が生き生きと残り、人々を結びつける力になる力になりうると考えています。
我が国の科学技術は、キャッチアップの時代は遠くに去り、世界の科学技術シーンを牽引する実力と、期待、責任のステージにあります。学術や科学技術の研究現場は、国境や人種、宗教、ジェンダーなどあらゆる違いを(軽やかである必要はありませんが)スキップするものであると考えます。
そこには、互いを尊重し、勤勉で謙虚な日本人の国民性が多様な文化のなかに存在する地方の文化が大きく寄与するものと期待します。
対象の世界的数学者岡清は、数学のために俳句を学んだといいます。
外国人研究者の知的好奇心と地域の文化との出会い・交流による化学反応は、科学技術等文化と地域の文化のイノベーションをもたらすものと確信します。